平成29年 秋期 ITパスポート 問42

リスクへの対応策は、回避、軽減、受容、転嫁の四つに分類することができる。
ある会社で、個人情報を取り扱うシステムの開発を受託した。
その開発プロジェクトにおけるリスク対応策のうち、個人情報漏えいに関するリスクの軽減に該当するものはどれか。

 ア  個人情報の持出しが発生しないように、プロジェクトルームから許可無く物を持ち出すことを禁止する。
 イ  個人情報漏えいによって賠償金を請求された場合に備えて、損害の全額を保証対象とする保険に加入する。
 ウ  個人情報漏えいの影響は大きいので、実際の個人情報は預からずに架空の情報で代替して作業する。
 エ  独立したプロジェクトルームで作業する開発環境なので、個人情報漏えいの発生確率は低いと考え、万が一のリスクに備えて予備費を確保しておく。


答え ア


解説

 ア  個人情報の持出しが発生しないように、プロジェクトルームから許可無く物を持ち出すことを禁止するのは、リスク対応策の軽減です。
 イ  個人情報漏えいによって賠償金を請求された場合に備えて、損害の全額を保証対象とする保険に加入するのは、リスク対応策の転嫁です。
 ウ  個人情報漏えいの影響は大きいので、実際の個人情報は預からずに架空の情報で代替して作業するのは、リスク対応策の回避です。
 エ  独立したプロジェクトルームで作業する開発環境なので、個人情報漏えいの発生確率は低いと考え、万が一のリスクに備えて予備費を確保しておくのは、リスク対応策の受容です。


キーワード
・リスクマネジメント

キーワードの解説
  • リスクマネジメント(risk management)
    発生(顕在化)する恐れのあるリスクを把握、特定し、そのリスクの発生頻度と影響度から評価を行い、対策を講じることです。
    対策には
    • 移転(転嫁):リスクが発生した場合の責任所在を他者に移す。
    • 回避:リスクのある事業から撤退する。
    • 低減(軽減):リスクが発生しても被害が少なくなるような対策を取る。
    • 保有(受容):何もせず、発生したリスクを受け入れる。
    があります。

もっと、「リスクマネジメント」について調べてみよう。

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