平成29年 秋期 ネットワークスペシャリスト 午前II 問14

FTPによるファイル転送には、制御用とデータ転送用の二つのコネクションが用いられる。
これらのコネクションに関する記述のうち、適切なものはどれか。
ここで、FTPはパッシブモードで動作するものとする。

 ア  制御用コネクションの確立はクライアントからサーバに対して、データ転送用コネクションの確立はサーバからクライアントに対して行う。
 イ  制御用のコネクションの確立はサーバからクライアントに対して、データ転送用コネクションの確立はクライアントからサーバに対して行う。
 ウ  どちらのコネクションの確立もクライアントからサーバに対して行う。
 エ  どちらのコネクションの確立もサーバからクライアントに対して行う。


答え ウ


解説
FTPではサーバ側のTCPポートとして、(デフォルトでは)20と21を使用しそれぞれ次のようになっています。

  • Port 20(データ転送用)
    ファイルデータとファイル一覧データの通信に使用され、データの送受信のたびに接続・切断される。
  • Port 21(制御用)
    制御コネクションは、セッションが切断されるまで接続されたままで維持され、ユーザーの認証や各種のコマンドの実行要求やレスポンスの通信に使用される。
コネクションの確立は通常、制御用はクライアントからサーバに対して行われ、データ転送用はサーバからクライアントに対して行われます。が、プライベートIPアドレスを用いている環境ではインターネット用のサーバからクライアントに対してコネクションを確立することができないため、どちらのコネクションの確立もクライアントからサーバに対して行う(ウ)パッシブモードを使用します。


キーワード
・FTP

キーワードの解説
  • FTP(File Transfer Protocol、ファイル転送プロトコル)
    ネットワーク上でファイル転送を行うための通信プロトコルです。
    サービスを提供するFTPサーバとサービスを利用するFTPクライアントがあり、FTPクライアントはFTPサーバ内のファイルを取り出(ダウンロード)したり、クライアント内のファイルをサーバに格納(アップロード)することが可能です。

もっと、「FTP」について調べてみよう。

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