平成29年 秋期 システムアーキテクト 午前II 問1

アジャイル開発プロセスにおいて、Bill Wakeが提案した“INVEST”と呼ばれる六つの観点を用いて行うことはどれか。

 ア  効率よくアクティビティ図を作成する。
 イ  コード化できるレベルまで詳細化されたデータフロー図を作成する。
 ウ  再利用しやすいソフトウェアパターンとなっているかどうかを評価する。
 エ  質の高いユーザーストーリとなっているかどうかを評価する。


答え エ


解説
アジャイル開発プロセスではユーザーストーリを使ってタスクを管理し、ユーザーストーリをつくるときには“INVEST”を意識して質の高いユーザーストーリとなっているかどうかを評価します。(エ)
“INVEST”には次の六つの観点があります。

  • Independent
    独立していて、先行するストーリーが完了してないと始められないなど他の影響を受けないこと。
  • Negotiable
    交渉可能であり、ストーリが具体的なタスクに落ちすぎておらず、プロダクトオーナーと実現方法について交渉することができること。
  • Valuable
    価値があり、ストーリ単独で顧客にとっての価値があること。
  • Estimable
    見積もり可能であり、ストーリを実現するのにかかる時間が見積もれるだけの十分な情報があること。
  • Sized Right
    適切な大きさであり、チームが開発を回していくにあたって、ストーリを実現するのに要する時間が長すぎない程度の適切なサイズに分割されていること。
  • Testable
    テスト可能であり、そのストーリが完了したかどうかをテストでき、受け入れ条件が明確になっていること。


キーワード
・アジャイルソフトウェア開発

キーワードの解説
  • アジャイルソフトウェア開発
    ソフトウェア要求仕様の変更などの変化に対して機敏な対応ができ、顧客に価値あるソフトウェアを迅速に提供することを目的とするソフトウェア開発方法論の総称です。
    それまでの重厚長大なシステムを開発するためのプロセスから、小さなシステムを組み合わせて目的とするシステムを構築するためのプロジェクトに適した軽量級の開発プロセスとして、開発手法や開発プロセスが考え出されました。

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