平成29年 秋期 システムアーキテクト 午前II 問16

システム開発における発注者とベンダーとの契約方法のうち、実費償還型契約はどれか。

 ア  委託業務の進行中に発生するリスクはベンダーが負い、発注者は注文時に合意した価格を支払う。
 イ  インフレ率や商品コストの変化に応じて、あらかじめ取り決められた契約金額を調整する。
 ウ  契約時に、目標とするコスト、利益、利益配分率、上限額を合意し、目標とするコストと実際に発生したコストの差異に基づいて利益を配分する。
 エ  ベンダーの役務や技術に対する報酬に加え、委託業務の遂行に要した費用の全てをベンダーに支払う。


答え エ


解説

 ア  委託業務の進行中に発生するリスクはベンダーが負い、発注者は注文時に合意した価格を支払うのは、定額請負契約です。
 イ  インフレ率や商品コストの変化に応じて、あらかじめ取り決められた契約金額を調整するのは、経済価格調整付き定額契約です。
 ウ  契約時に、目標とするコスト、利益、利益配分率、上限額を合意し、目標コストと実際に発生したコストの差異に基づいて利益を配分するのは、コストプラスインセンティブフィー契約です。
 エ  ベンダーの役務や技術に対する報酬に加え、委託業務の遂行に要した費用の全てをベンダーに支払うのは、実費償還型契約です。


キーワード
・実費償還型契約

キーワードの解説
  • 実費償還型契約
    受注者(ベンダー)がかかった費用をすべて発注者に請求する契約で、法律(民法)上では準委任契約になります。
    実費償還型契約(準委任契約)は、システム開発では要件定義や外部設計のように、仕様が決まりにくいフェーズで適用されます。

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