平成29年 秋期 ITストラテジスト 午前II 問19

ハーシィ及びブランチャードが提唱するSL理論の説明はどれか。

 ア  開放の窓、秘密の窓、未知の窓、盲点の窓の四つを用いて、自己理解と対人関係の良否を説明した理論
 イ  教示的、説得的、参加的、委任的の四つに、部下の成熟度レベルによって、リーダーシップスタイルを分離した理論
 ウ  共同化、表出化、連結化、内面化のプロセスによって、個人と組織に新たな知識が想像されるとした理論
 エ  生理的、安全、所属と愛情、承認と自尊、自己実現といった5段階で欲求が発達するとする理論


答え イ


解説

 ア  開放の窓、秘密の窓、未知の窓、盲点の窓の四つを用いて、自己理解と対人関係の良否を説明した理論は、ジョハリの窓です。
 イ  教示的、説得的、参加的、委任的の四つに、部下の成熟度レベルによって、リーダーシップスタイルを分離した理論は、SL理論です。
 ウ  共同化、表出化、連結化、内面化のプロセスによって、個人と組織に新たな知識が想像されるとした理論は、SECIモデルです。
 エ  生理的、安全、所属と愛情、承認と自尊、自己実現といった5段階で欲求が発達するとする理論は、マズローの欲求5段階説です。


キーワード
・SL理論

キーワードの解説
  • SL(Situational Leadership)理論
    リーダーシップ条件適応理論の1つで、部下の成熟度によって、有効なリーダーシップスタイルが異なる、という前提に拠っています。
    SL理論では、縦軸を仕事志向、横軸を人間志向の強さとして4象限に分け、それぞれの状況でリーダーシップの有効性を高めていくにはどうすれば良いかを示しています。
    • S1:教示的リーダーシップ(部下の成熟度が低い場合)
      具体的に指示し、事細かに監督する(タスク志向が高く、人間関係志向の低いリーダーシップ)
    • S2:説得的リーダーシップ(部下が成熟度を高めてきた場合)
      こちらの考えを説明し、疑問に応える(タスク志向・人間関係ともに高いリーダーシップ)
    • S3:参加的リーダーシップ(更に部下の成熟度が高まった場合)
      考えを合わせて決められるように仕向ける(タスク志向が低く、人間関係志向の高いリーダーシップ)
    • S4:委任的リーダーシップ(部下が完全に自立性を高めてきた場合)
      仕事遂行の責任をゆだねる(タスク志向・人間関係志向ともに最小限のリーダーシップ)

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