平成30年 秋期 ITパスポート 問50

プロジェクトリスクマネジメントは、リスクの特性、リスクの分析、リスクのコントロールという流れで行う。
リスクの特定を行うために、プロジェクトに影響を与えると想定されるリスクを洗い出す方法として、適切なものはどれか。

 ア  許容できる管理限界を設定し、上限と下限を逸脱する事象を特定する。
 イ  デシジョンツリーダイアグラムを作成する。
 ウ  発生確率と影響度のマトリクスを作成する。
 エ  ブレーンストーミングを関係者で行う。


答え エ


解説
リスクの特定を行うために、プロジェクトに影響を与えると想定されるリスクを洗い出す方法として行われるのはブレーンストーミング(エ)です。
ブレーンストーミング(brainstorming)は、集団で行う発想法で、皆がアイデアを出し合い新しい、人の意見を聞くことで新しい発想が出てくることを期待する手法で、次のような4つの原則があります。

  • 結論厳禁
    自由な発言を阻害するような判断や結論を行ってはいけない。ただし、発想を広げるような発言は歓迎する。
  • 自由奔放
    奇抜なアイデアを歓迎する。
  • 質より量
    様々な視点、角度からの数多いアイデアを出す。
  • 結合改善
    異なったアイデアを融合させたり変化させることで、新しいアイデアを生み出す。


キーワード
・リスクマネジメント

キーワードの解説
  • リスクマネジメント(risk management)
    発生(顕在化)する恐れのあるリスク(不確実性)を把握、特定し、そのリスクの発生頻度と影響度から評価を行い、対策を講じることです。
    リスクには良いほうに影響する場合のプラスのリスクと、悪いほうに影響するマイナスのリスクがあり、それぞれの対策には
    • プラスのリスク
      • 活用:リスクが顕在化しやすいようにします。
      • 共有:同じリスクを他の場合でも保有するようにします。
      • 強化:リスクが顕在化したときの影響が大きくなるようにします。
      • 保有:何もせず、発生したリスクを受け入れる。
    • マイナスのリスク
      • 移転:リスクが発生した場合の責任所在を他者に移す。
      • 回避:リスクのある事業から撤退する。
      • 低減:リスクが発生しても被害が少なくなるような対策を取る。
      • 保有:何もせず、発生したリスクを受け入れる。
    があります。

もっと、「リスクマネジメント」について調べてみよう。

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