平成30年 秋期 システムアーキテクト 午前II 問8

ソフトウェアを実装する一連のプロセスのアクティビティで実施するタスクの内容のうち、ソフトウェア構築プロセスのものはどれか。

 ア  ソフトウェアコンポーネントをコーディングできるレベルのソフトウェアユニットまで詳細化し、全てのソフトウェア要求事項をソフトウェアユニットに割り当てる。
 イ  ソフトウェア品目の外部インタフェース、及びソフトウェアコンポーネント間のインタフェースの詳細な仕様を設計する。
 ウ  ソフトウェアユニットおよびデータベースを作成し、これらをテストするための手順とデータを作成する。
 エ  ソフトウェアユニットとソフトウェアコンポーネントを結合し、集合体が作成されるごとにテストする。


答え ウ


解説

 ア  ソフトウェアコンポーネントをコーディングできるレベルのソフトウェアユニットまで詳細化し、全てのソフトウェア要求事項をソフトウェアユニットに割り当てるのは、ソフトウェア詳細設計プロセスです。
 イ  ソフトウェア品目の外部インタフェース、及びソフトウェアコンポーネント間のインタフェースの詳細な仕様を設計するのは、ソフトウェア方式設計プロセスです。
 ウ  ソフトウェアユニットおよびデータベースを作成し、これらをテストするための手順とデータを作成するのは、ソフトウェア構築プロセスです。
 エ  ソフトウェアユニットとソフトウェアコンポーネントを結合し、集合体が作成されるごとにテストするのは、ソフトウェア結合プロセスです。


キーワード
・JIS X 0160

キーワードの解説
  • JIS X 0160
    ソフトウェアライフサイクルプロセスに関する日本工業規格で、システム開発の発注側と受注側の双方で相互に理解できる共通枠組みを、明確に定義された用語で規定したものです。
    ソフトウェア実装プロセスは「ソフトウェア製品又はソフトウェアサービスとして実現される指定のシステム要素を作り出すことを目的とする。
    このプロセスでは、指定された動作、インタフェース及び実装上の制約条件を、ソフトウェア製品又はソフトウェアサービスとして実現されたシステム要素、別名では“ソフトウェア品目”とされているシステム要素を作り出すことに変換する。
    このプロセスは、検証を通じて方式設計の要求事項を満足し、妥当性確認を通じて利害関係者の要求事項を満足するソフトウェア品目を結果としてもたらすものである。」とあり、下位レベルのプロセスとして
    • ソフトウェア要求事項分析プロセス
      システムのソフトウェア要素の要求事項を確立することを目的とする。
    • ソフトウェア方式設計プロセス
      要求事項を実装し、それに対して検証できるソフトウェアの設計を提供することを目的とする。
    • ソフトウェア詳細設計プロセス
      要求事項及びソフトウェア方式に対して実装し、検証でき、コーディング及びテストを可能にするために十分に詳細である設計をソフトウェアのために提供することを目的 とする。
    • ソフトウェア構築プロセス
      ソフトウェア設計を適切に反映した実行可能なソフトウェアユニットを作り出すことを目的とする。
    • ソフトウェア結合プロセス
      ソフトウェアユニット及び構成部品を組み合わせ、結合されたソフトウェア品目を作り出すことを目的とする。
    • ソフトウェア適格性確認テストプロセス
      結合されたソフトウェア製品がその定義された要求事項を満たすことを確認することを目的とする。
    を持ちます。

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