あるメーカーがビールと清涼飲料水を生産する場合、表に示すように6種類のケース(A〜F)によって異なるコストが掛かる。
このメーカーの両製品の生産活動におけるスケールメリットとシナジー効果についての記述のうち、適切なものはどれか。
ケース |
ビール(万本) |
清涼飲料水(万本) |
コスト(万円) |
A |
20 |
0 |
1,500 |
B |
40 |
0 |
3,300 |
C |
0 |
10 |
500 |
D |
0 |
20 |
1,100 |
E |
20 |
10 |
1,900 |
F |
40 |
20 |
4,200 |
ア |
スケールメリットはあるが、シナジー効果はない。 |
イ |
スケールメリットはないが、シナジー効果はある。 |
ウ |
スケールメリットとシナジー効果がともにある。 |
エ |
スケールメリットとシナジー効果がともにない。 |
答え イ
【解説】
表のケースから以下のことが確認できます。
- ビールはケースAよりケースBのほうが大量に生産するにも関わらず、製品当たりのコストは割高になっているのでスケールメリットがない。
- 清涼飲料水もケースCよりケースDのほうが大量に生産するにも関わらず、製品当たりのコストは割高になっているのでスケールメリットがない。
- ケースEでは、ビール20万本に清涼飲料水10万本を1,900万円のコストで生産可能となっている。
これはそれぞれを単体で生産するケースAとケースCのコストの合計(2,000万円)よりも割安になっているためシナジー効果がある。
- ケースFでは、ビール40万本に清涼飲料水20万本を4,200万円のコストで生産可能となっている。
これはそれぞれを単体で生産するケースBとケースDのコストの合計(4,400万円)よりも割安になっているためシナジー効果がある。
したがって、 スケールメリットはないが、シナジー効果がある(イ)になる。
【キーワード】
・スケールメリット
・シナジー効果
【キーワードの解説】
- スケールメリット
規模が大きくなることで得られる利点で、経営規模が大きいほど生産性が向上する場合などで活用されます。
- シナジー効果(相乗効果)
複数の要素が合わさることで、それぞれが単体で得られる以上の結果を上げることです。
もっと、「シナジー効果」について調べてみよう。
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