平成30年 春期 応用情報技術者 午前 問3

ハミング符号とは、データに冗長ビットを付加して、1ビットの誤りを訂正できるようにしたものである。
ここで、X1、X2、X3、X4の4ビットから成るデータに、3ビットの冗長ビットP3、P2、P1を付加したハミング符号X1 X2 X3 P3 X4 P2 P1を考える。
付加ビットP1、P2、P3は、それぞれ
 X1 2 X3 2 X4 2 P1=0
 X1 2 X2 2 X4 2 P2=0
 X1 2 X2 2 X3 2 P3=0
となるように決める。
ここで、は排他的論理和を表す。
ハミング符号1110011には1ビットの誤りが存在する。
誤りビットを訂正したハミング符号はどれか。

 ア  0110011  イ  1010011  ウ  1100011  エ  1110111


答え ア


解説
問題となるハミング符号
 X1 X2 X3 P3 X4 P2 P1=1 1 1 0 0 1 1
について、3つの条件式を計算します。
 X1 2 X3 2 X4 2 P1=1 2 1 2 0 2 1=1 … 不成立
 X1 2 X2 2 X4 2 P2=1 2 1 2 0 2 1=1 … 不成立
 X1 2 X2 2 X3 2 P3=1 2 1 2 1 2 0=1 … 不成立
3つの条件式がすべて不成立だったので、このハミング符号にはエラーがあり、エラーの箇所は3つの条件式のすべてで使われているX1であるのがわかり、訂正内容はX1の値を1から0になります。
したがって、訂正したハミング符号は
 X1 X2 X3 P3 X4 P2 P1=0 1 1 0 0 1 1
(ア)になります。


キーワード
・ハミング符号
・排他的論理和

キーワードの解説
  • ハミング符号
    データの誤り検出と訂正を行うための付加情報。
    ハミング符号では2ビットの誤り検出と、1ビットの誤り訂正を行うことが可能です。
  • 排他的論理和
    与えられた複数の命題(条件)のうち真となる命題の個数が奇数個のとき真となり、偶数個のとき偽となる論理演算です。
    命題が2つのときの排他的論理和の真理値表は下のようになります。
    命題1
    命題2

もっと、「排他的論理和」について調べてみよう。

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