平成30年 春期 エンベデッドシステムスペシャリスト 午前II 問10

優先度に基づくプリエンプティブなスケジューリングを行うリアルタイムOSにおいて、タスクの優先度逆転が発生する可能性があるものはどれか。

 ア  排他制御  イ  ポーリング
 ウ  リエントラント  エ  割込み


答え ア


解説
優先度に基づくプリエンプティブなスケジューリングを行うリアルタイムOSでは、基本的に優先度の高いタスクが優先的に実行され、優先度の低いタスクが実行状態(実行中)でも優先度の高いタスクが実行可能状態になると、実行権が優先度の高いタスクに移る。
しかし、優先度の高いタスクと低いタスクで同じリソースにアクセスするのを防止するための排他制御(ア)を行っていて、リソースへのアクセス権が優先度の低いタスクに割り当てられていると、優先度の低いタスクがリソースへのアクセス権を手放すまで、優先度の高いタスクが待たされ、タスクの優先度逆転が発生します。


キーワード
・プリエンプティブ

キーワードの解説
  • プリエンプティブ(preemptive)
    システムによって、複数のタスクで処理の優先度を付け、優先度の高いタスクは、優先度の低いタスクを停めても処理する必要がある場合、処理中の優先度の低いタスクを止めて、優先度の高いタスクを動作させることをプリエンプティブな処理という。
    処理の横取りと考えるとわかりやすい。

もっと、「プリエンプティブ」について調べてみよう。

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