図1に示すプロジェクト活動について、作業Cの終了がこの計画から2日遅れたので、このままでは当初に計画した総所要日数で終了できなくなった。
図1 プロジェクト活動(当初の計画)
作業を見直したところ、作業Iは作業Gの全てが完了していなくても開始できることが分かったので、ファストトラッキングを適用して、図2に示すように計画を変更した。
図2 プロジェクト活動(変更後当初の計画)
この計画変更によって、変更後の総所要日数はどのように変化するか。
ア |
当初計画から4日減少する。 |
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イ |
当初計画から2日減少する。 |
ウ |
当初計画から1日増加する。 |
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エ |
当初計画から2日増加する。 |
答え ウ
【解説】
当初の計画のクリティカルパスを探すと、A(4)→C(10)→G(7)→I(4)→J(8)で、総所要日数は33日である。
変更後の計画クリティカルパスを探すと、A(4)→C(12)→F(4)→H(6)→J(8)で、総所要日数は34日である。
したがって、変更による総所要日数の変化は、当初計画から1日増加する。(ウ)
【キーワード】
・アローダイアグラム
・ファストトラッキング
【キーワードの解説】
- アローダイアグラム(arrow diagram)
作業と日程の流れを矢印で結ぶことで作業の順序を明示的に表すことができ、日程管理に使われます。
PERT図(Program Evaluation and Review Technique)ともいわれます。
実線は実際の作業が発生する箇所で、点線部分は作業は発生しないが同期を行う必要があることを示します。
新QC七つ道具の一つです。
- ファストトラッキング(fast tracking)
プロジェクトのスケジュールを短縮する技法の一つで、通常は順番に実行する作業を並行に進めることで全体のスケジュールを短縮を実現します。
前段階の作業が完了しないうちに始める作業があるため、手戻りのリスクがあるので、どの作業を並行に行ってリスクが少ないかの見極めに注意する必要があります。
もっと、「ファストトラッキング」について調べてみよう。
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