2019年 秋期 情報セキュリティマネジメント 午前 問12

セキュアハッシュ関数SHA-256を用いてファイルA及びファイルBのハッシュ値を算出すると、どちらも全く同じ次に示すハッシュ値n(16進数で示すと64桁)となった。
この結果から考えられることとして、適切なものはどれか。

ハッシュ値 n:86620f2f 152524d7 dbed4bcd b8119bb6 d493f734 0b4e7661 88565353 9e6d2074

 ア  ファイルAとファイルBの各内容を変更せずに再度ハッシュ値を算出すると、ファイルAとファイルBのハッシュ値が異なる。
 イ  ファイルAとファイルBのハッシュ値nのデータ量は64バイトである。
 ウ  ファイルAとファイルBを連結させたファイルCのハッシュ値の桁数は16進数で示すと128桁である。
 エ  ファイルAの内容とファイルBの内容は同じである。


答え エ


解説

 ア  ファイルAとファイルBの各内容を変更せずに再度ハッシュ値を算出すると、ファイルAとファイルBのハッシュ値は同じになります。(×)
 イ  ファイルAとファイルBのハッシュ値nのデータ量は32バイト(256ビット)です。(×)
 ウ  ファイルAとファイルBを連結させたファイルCのハッシュ値の桁数は16進数で示すと64桁です。(×)
 エ  ハッシュ値が同じファイルAの内容とファイルBの内容は同じと考えることができます。(〇)
(内容の異なるファイルでもハッシュ値が一致することはあります。)


キーワード
・セキュアハッシュ関数

キーワードの解説
  • セキュアハッシュ関数(secure hash function)
    公開鍵暗号を使用したデジタル署名を行うときに、署名を行う可変長のメッセージから、固定長のビット列を生成する関数です。
    セキュアハッシュ関数が生成したビット列をメッセージダイジェスト(message digest)やハッシュ値といいます。
    セキュアハッシュ関数には以下のような特徴が要求されます。
    • 入力データの長さが異なっても、同じ長さのメッセージダイジェストを出力する。
    • 入力メッセージが少しでも異なっていれば、出力されるメッセージダイジェストは大きく異なる。
    • メッセージダイジェストから元のメッセージを算出することができない。
    • 同じメッセージダイジェストを出力する2つの入力データを見つけるのが困難である。

もっと、「セキュアハッシュ関数」について調べてみよう。

戻る 一覧へ 次へ