平成18年 秋期 基本情報技術者 午前 問19

PCのCPUのクロック周波数に関する記述のうち、適切なものはどれか。

 ア  クロック周波数によってCPUの命令実行タイミングが変化する。
クロック周波数が高くなるほど命令実行数が上がる。
 イ  クロック周波数によってLANの通信速度が変化する。
クロック周波数が高くなるほどLANの通信速度が上がる。
 ウ  クロック周波数によって磁気ディスクの回転数が変化する。
クロック周波数が高くなるほど回転数が高くなり、磁気ディスクの転送速度が上がる。
 エ  クロック周波数によってリアルタイム処理の割込み間隔が変化する。
クロック周波数が高くなるほど割込み頻度が高くなり、リアルタイム処理の処理速度が上がる。


答え ア


解説
キーワードの解説に書いたように、CPUのクロック周波数はCPUの動作にのみ関係している。
選択肢のイ、ウ、エはCPU以外の速度に関係するように書かれているため、間違いである。

 イ  LANの速度は規格で10Mbps、100Mbps、1Gbps(、10Gbps)が決まっていてクロック周波数とは関係ない。
 ウ  磁気ディスクの回転数はCPUのクロック周波数に関係のない制御モーターの性能で決まっている。
 エ  割込み処理は外部要因であるのでクロック周波数に関係なく発生する。


キーワード
・クロック周波数

キーワードの解説
  • クロック周波数
    CPUのクロック周波数とはCPUの動作するタイミングの基準となる信号で
     _| ̄|_| ̄|_| ̄|_| ̄|_
    という波形である。
    CPUはこの信号のL→HかH→Lのタイミングで実際の動作(処理)を行う。
    すなわちクロック周波数と、CPUの実行速度は比例関係にある。
    同じCPUのシリーズ(PentiumやPowerPC)ならば、クロック周波数でCPU単体の能力を比較することができる。
    ただし、PCのようにCPUを使ったシステム(製品)になったときは、メモリのアクセス速度や容量なども関係するため、CPUのクロック周波数だけでPCの性能を比較することはできない。
    また、異なったシリーズやメーカーのCPUをクロック周波数のみで性能を比較することは、まったく意味がない。

もっと、「クロック周波数」について調べてみよう。

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