平成18年 秋期 基本情報技術者 午前 問32

稼働率0.9の装置を用いて、稼働率0.999以上の多重化システムを作りたい。
この装置を最低何台並列に接続すればよいか。

 ア  2  イ  3  ウ  4  エ  5


答え イ


解説
稼働率がx の装置を2台並列接続したときの稼働率X2を求める式は
 X2=1-(1-x )×(1-x )=1-(1-x )2
となる。
装置を3台並列接続した時の稼働率X3
 X3=1-(1-x )3
となる。
これから、装置をn台並列接続した時の稼働率Xn
 Xn=1-(1-x )n
となる。
この問題では、選択肢を一つずつ解いて答えを探す。
 2台の場合は、X2=1-(1-0.9)2=0.99
 3台の場合は、X3=1-(1-0.9)3=0.999
 4台の場合は、X4=1-(1-0.9)4=0.9999
 5台の場合は、X5=1-(1-0.9)5=0.99999

※稼働率1のシステムを実現することは現在の技術では不可能で、私たちが使用しているすべてのシステムは少なからず故障する可能性がある。


キーワード
・多重化システム
・稼働率
・並列接続

キーワードの解説
  • 多重化システム
    同じ機能を持った装置を複数台用意して、1台の装置が故障してもシステムとしての動作に問題が発生しない(停止しない)ようにしたものである。
    多重化のしかたには、デュアルシステム、デュプレックスシステム、ホットスタンバイ、コールドスタンバイ、並列処理などがある。
  • 稼働率
    システムが動作している確率で、稼働率が1であるシステムは常に動作していることを表している。
    システムの設計時には、システムを構成する個々の装置の稼働率(カタログ値)と、システム全体の目標稼働率から、どのような装置構成にするかを決める。
  • 並列接続
    同じ装置を複数台用意して、そのうちの1台が正常に動作していれば、システムとして正常動作しているようにすること。

もっと、「多重化システム」について調べてみよう。

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