平成18年 秋期 基本情報技術者 午前 問61

データベースの正規化に関する記述のうち、適切なものはどれか。

 ア  関係データベースに特有なデータベース構築技法であり、データの信頼性と格納効率を向上させる。
 イ  データの重複や矛盾を排除して、データベースの論理的な構造を導き出す。
 ウ  データベースの運用管理を容易にするために、レコードをできるだけ短く分割する。
 エ  ファイルに格納するデータの冗長性をなくすことによって、アクセス効率を向上させる。


答え イ


解説
正規化の種類
データベースの正規化には第1〜第5正規化、ボイス・コッド正規化などがありますが、情報処理の試験に出るのは第1〜第3正規化までです。

  • 第1正規化
    データグループ中に含まれているデータ項目の中で繰り返し項目がないかどうかを調べます。繰り返し項目があれば、それを独立したデータグループとします。
  • 第2正規化
    識別キー以外の項目を、連結キーに従属するデータ項目と、もとのキーに従属するデータ項目に分類し、それぞれを独立したデータグループとして分離させます。
  • 第3正規化
    キーに以外のデータ項目の中で、キーになり得るものを見つけます。そして、それに従属するデータ項目を抽出し、独立したデータグループとして分離します。
正規化されていないデータベースで冗長なデータがあると、データベースの更新時に変更漏れが発生し、データにアクセスするプログラム(SQL)の書き方で、結果が異なるような場合が発生し、データベースの内容が信用できなくなってしまいます。


キーワード
・正規形

キーワードの解説
  • 正規形
    データの冗長性を少なくし、関連性の強いデータ項目(属性)をまとめて、一事実一箇所(1 fact in 1 place)にすることです。
    データの正規化にはレベルにより、第1〜第5正規形やボイス・コッド正規形があります。(情報処理技術者試験では第1〜第3正規形とボイス・コッド正規形が出題されます。)
    • 第1正規形
      データの繰り返し部分を別表にする。
    • 第2正規形
      1つのデータがきまると従属的にきまるデータを別グループ化する。
    • 第3正規形
      推移的に値がきまるデータを別グループ化する。
    • ボイス・コッド正規形
      すべての属性がキーに完全従属するようにしたもの。

もっと、「正規形」について調べてみよう。

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