平成20年 春期 基本情報技術者 午前 問56

属性xの値によって属性yの値が一意に定まることを、 x  y で表す。
図に示される関係を、第3正規形の表として正しく定義しているものはどれか。
ここで、 x の四角内に複数の属性が入っているものは、それら複数の属性すべての値によって、属性yの値が一意に定まることを示す。

 ア  表1 {a}
 表2 {b, c, d, e}
 表3 {f, g, h}
 イ  表1 {a, b, c, d, e}
 表2 {a, c}
 表3 {b, e, f, g, h}
 ウ  表1 {a, b, c, d, e}
 表2 {b, c, f, g, h}
 表3 {b, c, h}
 エ  表1 {a, b, c, d, e}
 表2 {b, f, g}
 表3 {b, c, h}


答え エ


解説
 x  y を表にすると{x, y}になる。

図の関係について見ると。

  1. aから出ている矢印について検討する
    aにより値が一意にきまるのはb、c、d、eなので、一つ目の表は
     {a, b, c, d, e} …(1)
    になる。
  2. bから出ている矢印について検討する
    bにより値が一意にきまるのはf、gなので、二つ目の表は
     {b, f, g} …(2)
    になる。
  3. bcから出ている矢印について検討する
    bcにより値が一意にきまるのはhなので、三つ目の表は
     {b, c, h} …(3)
    になる。
(1)(2)(3)より、この関係を示す表は
 表1 {a, b, c, d, e}
 表2 {b, f, g}
 表3 {b, c, h}

(エ)になる。
この表は、繰り返しや従属関係のデータがないので第3正規形になっている。


キーワード
・正規形

キーワードの解説
  • 正規形
    データの冗長性を少なくし、関連性の強いデータ項目(属性)をまとめて、一事実一箇所(1 fact in 1 place)にすることです。
    データの正規化にはレベルにより、第1〜第5正規形やボイス・コッド正規形があります。(情報処理技術者試験では第1〜第3正規形とボイス・コッド正規形が出題されます。)
    • 第1正規形
      データの繰り返し部分を別表にする。
    • 第2正規形
      1つのデータがきまると従属的にきまるデータを別グループ化する。
    • 第3正規形
      推移的に値がきまるデータを別グループ化する。
    • ボイス・コッド正規形
      すべての属性がキーに完全従属するようにしたもの。

もっと、「正規形」について調べてみよう。

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