平成20年 春期 基本情報技術者 午前 問64

バイオメトリクス認証システムの判定しきい値を変化させるとき、FRR(本人拒否率)と FAR(他人受入率)との関係はどれか。

 ア  FRRとFARは独立している。
 イ  FRRを減少させると、FARは減少する。
 ウ  FRRを減少させると、FARは増大する。
 エ  FRRを増大させると、FARは増大する。


答え ウ


解説
バイオメトリクスではデータを取得するときの環境(明るさ、温度、湿度)や、その時の体調などにより得られるデータが毎回微妙に異なります。
そのため、本人かどうかの判断をする条件に幅を持たせ、微妙なデータの差であれば本人と判定するようにしています。
この条件の幅をあまくすると、本人であるのに拒否される本人拒否率(False Rejection Rate、FRR)は下がるが、誤って他人を認証してしまう他人受入率(False Acceptance Rate、FAR)は増大してしまう。(ウ)
逆に条件を厳しくすると、他人受入率(FAR)は下がるが、本人拒否率(FRR)が上がってしまう。


キーワード
・バイオメトリクス認証システム

キーワードの解説
  • バイオメトリクス(生体)認証システム
    利用者の身体的な特徴を利用して、本人確認をする方法です。
    利用される身体的な特徴は、複製が難しく、年月での変化が少ないものが使われ、実用化されているものには指紋、網膜、虹彩、血管(静脈)、声紋、筆跡などがあります。
    ただ、バイオメトリクスは毎回同じデータを取得できないため、本人であるのに認証ではじかれてしまうことがあり、これを本人拒否といいます。逆に他人を認証してしまうのを他人受入といいます。

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