平成20年 春期 基本情報技術者 午前 問68

リスク分析に関する記述のうち、適切なものはどれか。

 ア  考えられるすべてのリスクに対処することは、時間と費用がかかりすぎるので、損失額と発生確率を予測し、リスクの大きさに従って優先順位を付けるべきである。
 イ  リスク分析によって評価されたリスクに対し、すべての対策が完了しないうちに、繰り返しリスク分析を実施することは避けるべきである。
 ウ  リスク分析は、将来の損失を防ぐことが目的であるから、過去の類似プロジェクトで蓄積されたデータを参照することは避けるべきである。
 エ  リスク分析は、リスクの発生による損失額を知ることが目的であり、その損失額に応じて対策の費用を決定すべきである。


答え ア


解説

 ア  考えられる全てのリスク因子について対応することは、費用や時間の面で無理があるので、優先度を付け対応をします。
 イ  技術の進歩により、日々新しいリスク因子が出てくるので、リスク対策が完了していなくてもリスク分析を繰り返し行います。
 ウ  類似プロジェクトを参考にすることは、リスク分析にかかる費用と時間の節約になるので、参考にして問題ありません。
 エ  リスク分析で算出する損失額には、実質損失額以外に対策にかかる費用も含まれます。


キーワード
・リスク分析

キーワードの解説
  • リスク分析
    リスクとは、ある事象の発生確率とその事象の結果の組合せのことで、リスク分析は次の手順で行います。
    1. どのようなリスク因子(リスクファクター)が存在するのか。
    2. そのリスク因子がどれくらいの頻度で発生するのか。
    3. そのリスク因子によりどの程度の損失を被るか。

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