平成18年 秋期 ソフトウェア開発技術者 午前 問17

パイプラインの性能を向上させるための技法の一つで、分岐条件の結果が決定する前に、分岐先を予測して実行するのはどれか。

 ア  アウトオブオーダ実行  イ  遅延分岐
 ウ  投機実行  エ  レジスタリネーミング


答え ウ


解説
分岐命令が行われるとパイプライン内のプログラムを使用することができないため、処理に時間がかかってします。そのため分岐命令については特殊な処理を行うCPUがあります。
1つは分岐命令の次の命令を実行してから分岐処理を行う“遅延分岐”であり、もう、1つは分岐先を予測して命令を実行する“投機実行”です。
パイプラインを持ったCPUの多くはこの2つのどちらかの方法を実現しています。(以前は遅延分岐のCPUが多かったのですが、近年は投機分岐のCPUも増えています。)


キーワード
・パイプライン

キーワードの解説
  • パイプライン
    CPUの実行速度を上げるための装置。
    CPUは1つの処理を F(命令呼出し)→D(解読)→A(アドレス計算)→R(オペランド呼出し)→E(実行)といった順で行っている。
    そのため、1回の処理を行うのに5ステップ(サイクル)かかってしまう。
    パイプラインとは実際に処理するステップ(E)を、毎サイクルで行うように命令を1つずつずらしながら処理する方法である。

もっと、「パイプライン」について調べてみよう。

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