表は、あるシステム開発の工数を見積もるために調査した、サブシステムごとのファンクションポイント(FP)値と、そのサブシステムを開発するときの言語別の開発生産性(開発FP値/人月)を表したものである。
サブシステムごとに最も生産性の高い言語を選んだ場合の開発工数は何人月か。
サブシステム別見積りFP値と言語別開発生産性
サブシステム |
FP値 |
開発生産性(開発FP値/人月) |
BASIC |
COBOL |
RPG |
入出庫処理 |
3,000 |
100 |
200 |
50 |
在庫照会処理 |
2,000 |
500 |
50 |
100 |
出荷分析処理 |
4,500 |
100 |
150 |
300 |
合 計 |
9,500 |
|
RPG:Report Program Generator
答え イ
【解説】
各サブシステムに対し最も生産性の高い言語を用いたときの人月を求める。
- (1)入出庫処理
最も生産性の高い言語は COBOL であり、FP値が3,000なので、人月は
3,000÷200 = 15 …(1)
- 在庫照会処理
最も生産性の高い言語は BASIC であり、FP値が2,000なので、人月は
2,000÷500 = 4 …(2)
- 出荷分析処理
最も生産性の高い言語は RPG であり、FP値が4,500なので、人月は
4,500÷300 = 15 …(3)
システム全体の開発工数は(1)(2)(3)の合計なので
15 + 4 + 15 = 34
(イ)になる。
【キーワード】
・ファンクションポイント法
【キーワードの解説】
- ファンクションポイント法(function point method)
ソフトウェアの規模を計測する手法で、開発工数(人月)の見積りに使う。
ソフトウェアの機能毎に、その処理の複雑さなどから工数を見積もる。
ファンクションポイント法の問題点は、処理の複雑さから工数を求める根拠が過去の経験値を利用するしかなく、新たな分野の開発に用いると誤差が大きくなってしまうことである。そのため、ファンクションポイント法を用いるためには、過去の開発案件の調査を行ない、複雑さと開発工数の関係をデータベース化する必要がある。
もっと、「ファンクションポイント」について調べてみよう。
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