平成18年 春期 ソフトウェア開発技術者 午前 問23

ほとんどのプログラムの大きさがページサイズの半分以下のシステムにおいて、ページサイズを半分にしたときの予想されるものはどれか。
ここで、システムは主記憶が不足しがちで、多重度やスループットなどはシステムの性能の限界で運用しているものとする。

 ア  ページインの回数が増大するので、システムの性能が低下する。
 イ  ページ数が増加するので、領域管理などのオーバヘッドが減少する。
 ウ  ページ内に余裕がなくなるので、ページの置換えの効率が低下する。
 エ  ページ内の無駄な領域が減少するので、主記憶不足が緩和される。


答え エ


解説
ページング方式では主記憶は固定サイズのページで管理され、必要なアドレスのデータが主記憶中に格納されている。
問題は、プログラムのサイズがページのサイズの半分のとき、このページのサイズを半分にしたときのシステムの状態である。
ここで、1つのページに格納されるプログラムは1つで、異なったプログラムは異なったページに格納される。(どんなに小さなプログラムでも1ページ割当てられる)

 ア  ページ数が増え、多くのプログラムが主記憶にあるので、主記憶にプログラムを読み込むデータインの回数は減ります。
 イ  ページ数が増加するので、領域管理などのオーバヘッドは増加します。
 ウ  ページ数が増え、多くのプログラムが主記憶にあるので、ページの置換え効率はよくなります。
 エ  ページ内の無駄な空き領域が減少するので、主記憶の利用率が上がり、主記憶の不足が緩和されます。


キーワード
・ページング方式

キーワードの解説
  • ページング方式
    仮想記憶の設計方法の一つで、主記憶をページと呼ばれる小さな単位に分割し割り当てを行う、OSの機能です。
    メモリアクセスは論理上のアドレスに対して行い、実際のメモリの物理的なアドレスへはページテーブルが対応付けを行います。
    仮想記憶を用いることで利用者は実際のメモリ容量以上のメモリへのアクセスが可能になります。

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