平成18年 春期 ソフトウェア開発技術者 午前 問64

概念レベルのデータモデル中のエンティティ“会計取引”に対する制約の意味について、適切な説明はどれか。
ここで、モデルの表記にはUMLのクラス図を用いる。

 ア  一度記録した仕訳記入の金額が変更されないことを保証する。
 イ  会計取引を記録するごとに勘定の残高が計算されることを保証する。
 ウ  勘定間を移動する金額が、その会計取引において不変であることを保証する。
 エ  同一の勘定同士で会計取引が行われないことを保証する。


答え エ


解説
問題の図の制約に『任意の会計取引インスタンスがリンクする仕訳記入インスタンスのリンク先の勘定インスタンスは互いに異なること』となっているので、会計取引で使用する勘定は異なるものでなくてはいけないので、これに合うのはエの「同一の勘定同士で会計取引が行われないことを保証する。」です。

ちなみに、問題のクラス図は『仕訳記入』と『会計取引』の関係は「1つの会計取引には、2つ以上の仕訳記入がある。」「1つの仕訳記入には、1つの会計取引がある。」です。
また、『勘定』と『仕訳記入』の関係は「1つの勘定には、任意の数の仕訳記入がある。」「1つの仕訳記入には、1つの勘定がある。」です。(これからは、回答は出てきません。)


キーワード
・クラス図

キーワードの解説
  • クラス図
    UML(統一モデリング言語)で標準化された図で、システムを構成するクラス(概念)とそれらの間に存在する関連の構造を表現します。
    問題のクラス図の勘定のクラスでは、『勘定』がクラスの名前、『残高』が属性です。
    また、クラス間の数字・記号(“1”、“*”、“2..*”)は多重度を示します。(“1”は1、“*”は任意の数、“2..*”は2以上)

もっと、「クラス図」について調べてみよう。

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