平成19年 秋期 ソフトウェア開発技術者 午前 問24

主記憶へのアクセスを1命令当たり平均2回行い、ページフォールトが発生すると1回当たり40ミリ秒のオーバヘッドを伴うシステムがある。
ページフォールトによる命令実行の遅れを1命令当たり平均0.4マイクロ秒以下にするために許容できるページフォールト発生率は最大幾らか。
ここで、ほかのオーバヘッドは考慮しないものとする。

 ア  5×10-6  イ  1×10-5  ウ  5×10-5  エ  1×10-4


答え ア


解説
1回の命令で主記憶へのアクセスが2回発生するので、2回ともページフォールトが発生すると、ページフォールトによる遅れは40ミリ秒×2回の80ミリ秒になります。
問題は、これを0.4マイクロ秒以下にすることなので、求めるページフォールトの発生率は
 0.4マイクロ秒÷80ミリ秒
になります。
これは
 0.4×10-6÷80×10-3
=5×10-6
(ア)になります。


キーワード
・ページフォールト

キーワードの解説
  • ページフォールト(page fault)
    ページングによる仮想記憶方式で、仮想メモリにアクセスしたときに物理メモリ(主記憶)が割り付けられていないことを意味します。
    ページフォールトが発生した場合は、磁気ディスク装置などから主記憶にデータを転送する処理(ページイン)が行われます。
    フォールト(fault)となっていますが、エラーではなくページング仮想記憶では普通に発生する現象です。
    ページフォールトが多発すると、磁気ディスクと主記憶間のデータ転送ばかりが行われシステムの性能が低下する、スラッシングという状態になります。

もっと、「ページフォールト」について調べてみよう。

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