複数のPCで1台のプリンターを共有するシステムがある。
このプリンターに対する平均要求回数が毎分1回のとき、このプリンターの平均印刷時間(印刷を要求してから終了するまでの時間)は何秒か。
ここで、プリンターは、平均15秒の指数分布に従う時間で印刷要求を処理するものとし、プリンターに対する印刷要求はポアソン分布に従うものとする。
答え ウ
【解説】
問題の待ち行列はM/M/1なので
- 平均要求到達時間
Ta=60秒
- 平均サービス時間
Ts=15秒
- 平均到着率(単位時間あたりの要求数)
λ=1/Ta=1/60
- 平均サービス率(単位時間あたりにサービスできる要求数)
µ=1/Ts=1/15
- 利用率
ρ=λ/µ=Ts/Ta=15/60=0.25
- サービス中の要求を含めた待ち行列の長さ
L=ρ/(1-ρ)=0.25/(1-0.25)=1/3
- 要求が待ち行列に入ってからサービスを受け始めるまでの時間
W=Ts×L=15×1/3=5秒
- 要求が待ち行列に入ってからサービスが完了するまでの時間
W+Ts=5+15=20秒
(ウ)になります。
【キーワード】
・待ち行列理論
【キーワードの解説】
- 待ち行列
サービスを受けるために、要求が順番待ちをすることです。
サービスを提供する側は、待ち行列が長くなりすぎないようにサービスを提供する窓口の数、サービスにかかる時間を検討する必要があります。
要求の発生(到達)時間、サービス時間、窓口の数などで様々なモデルがありますが、要求の到達時間がポアソン分布、サービス時間が指数分布、窓口の数が1つのM/M/1モデルがよく出題されます。
もっと、「待ち行列」について調べてみよう。
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