仮想記憶システムにおいて主記憶の容量が十分でない場合、プログラムの多重度を増加させるとシステムのオーバヘッドが増加し、アプリケーションのプロセッサ使用率が減少する状態を表すものはどれか。
ア |
スラッシング |
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イ |
フラグメンテーション |
ウ |
ページング |
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エ |
ボトルネック |
答え ア
【解説】
ア |
スラッシング(thrashing)は、実装されているメモリが少ない場合、アプリケーションごとに使用するデータが異なるので、同時に動作させるアプリケーションの数を増やした場合(多重度の増加)、アプリケーションの切り替えのたびにページフォールトが発生し、処理時間の多くをページフォールトの処理にとられてしまうことです。 |
イ |
フラグメンテーション(fragmentation)は、アプリケーションがメモリの確保と解放を繰り返し行うと、空きメモリが断片化してしまうことです。
フラグメンテーションが発生すると、大きなメモリサイズの確保ができなくなるため、プログラムは動作できなくなります。 |
ウ |
ページング(paging)は、ページという固定長のデータサイズで、仮想記憶領域と実記憶領域間のやり取りを行うことです。 |
エ |
ボトルネック(bottle neck)は、コンピュータの処理で処理能力の向上を阻む原因となっている箇所のことです。
ネットワークの通信処理などでも、ボトルネックはよく使われます。 |
【キーワード】
・オーバヘッド
【キーワードの解説】
- オーバヘッド(overhead)
日本語に訳すと「間接費」という意味になります。
この問題では本来の仕事であるアプリケーションの処理を行うために間接的・付加的に発生するCPUの処理がオーバヘッドになります。
オーバヘッドの例としては、仮想記憶のページフォールト(入れ替え)処理や、CPUのレジスタの内容をスタックに退避したりする処理が、オーバヘッドになります。
もっと、「オーバヘッド」について調べてみよう。
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