平成19年 春期 ソフトウェア開発技術者 午前 問32

ピアツーピアにおけるデータ探索技術のうち、フラッディングの説明はどれか。

 ア  インデックスサーバに、求めるデータのノード情報検索クリエを発行する方式である。
 イ  分散配置したインデックスサーバに、求めるデータの位置情報としてハッシュ値とノード情報の組を保持する方式である。
 ウ  求めるデータのハッシュ値に最も近いハッシュ値を持つノードに、経路制御表に従ってクリエを伝播させていく方式である。
 エ  隣接ノードに対してデータ検索クリエを発行し、求めるデータが存在するノードに行き着くまで、連鎖的に伝播させていく方式です。


答え エ


解説
ピアツーピアの環境でデータ探索を行うときは、データの所在を管理しているサーバがいないため、自身が把握しているピアツーピアの環境に接続されているすべてのコンピュータ(ノード)に対し、探索の要求(探索クリエ)を発行します。
探索クリエを受け取ったノードは、自身が要求されたデータを持っていたときはその結果を返しますが、持っていないときは、このノードが把握しているピアツーピアの環境に接続されているすべてのノードに対し、探索クリエを発行します。
 結果として、探索クリエがネズミ算的に増加し、フラッディング(洪水、氾濫)の状態になります。

 ア  ピアツーピア環境ではインデックスサーバが存在しません。
 イ  ピアツーピア環境ではインデックスサーバが存在しません。
 ウ  ピアツーピアでは経路制御表がなく、隣接するすべてのノードに検索クリエを発行します。
 エ  ピアツーピアでは説明のとおり、隣接するノードに対し連鎖的に検索クリエを伝播させるため、フラッディングが発生します。


キーワード
・ピアツーピア
・フラッディング

キーワードの解説
  • ピアツーピア(peer to peer、P2P)
    複数のコンピュータを上下関係の関係なく接続するネットワーク環境のことです。クライアント・サーバの関係でなく、各コンピュータ(ノード)がクライアントにもサーバにもなります。
    :IP電話、ファイル共有ソフト(Napster、Winny、Share)など
  • フラッディング(flooding)
    意味としては洪水とか氾濫のことです。
    ネットワークでは隣接する端末に対し、大量のデータを洪水のように流すことをいいます。

もっと、「ピアツーピア」について調べてみよう。

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