平成20年 春期 ソフトウェア開発技術者 午前 問22

ページング方式の仮想記憶において、あるプロセスが仮想アドレス空間全体に対応したページテーブルを持つ場合、ページテーブルに必要な領域の大きさを2x バイトで表すとすると、x を表す式はどれか。
ここで、仮想アドレス空間の大きさは2L バイト、ページサイズは2N バイト、ページテーブルの各エントリの大きさは2E バイトとし、その他の情報については考慮しないものとする。

 ア  L +N +E  イ  L +N -E
 ウ  L -N +E  エ  L -N -E


答え ウ


解説
仮想アドレス空間の大きさは2L バイト、ページサイズは2N バイトなので仮想アドレス空間は
 2L ÷2N
のページに分けられる。
また、ページテーブルの各エントリの大きさは2E バイトであるから、ページテーブルのデータ量は
 (2L ÷2N )×2E バイト
になる。
これは
 2(L -N +E )バイト
(ウ)である。


キーワード
・仮想記憶
・ページング方式
・ページテーブル

キーワードの解説
  • 仮想記憶
    メモリ管理の方法の一つで、不連続なメモリ領域をソフトウェアから見て連続した領域になる。
    仮想記憶はコンピュータ上に実装されている主記憶よりも大きな記憶領域を仮想的に提供する仕組みであり、仮想記憶を利用することで、メモリ空間の一部をハードディスク装置等の大容量外部記憶に待避でき、実際のメモリ量以上のメモリ空間が利用できるようになる。
  • ページング方式
    仮想記憶でメモリ上にあるデータとハードディスクなどの外部記憶装置に待避したデータの入れ替えを、固定長のサイズのページで入れ替え(管理)する方法である。
    可変長のサイズで管理する場合、セグメント方式という。
  • ページテーブル
    仮想記憶で仮想メモリ空間と実メモリ空間の対応付け(マッピング)の情報を格納するデータ構造体である。

もっと、「仮想記憶」について調べてみよう。

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