H29 技術士(情報工学)ソフトウェア工学 II-1-3:インスペクション


(1)インスペクションとは
インスペクションは検査のことで、ソフトウェア開発で得られる成果物の品質を検査官に任命された者を中心に品質の確認を行っていく活動になる。
レビューも同じように成果物を確認する作業になるが、レビューは成果物の担当者が関係者に説明する形で行うことが多く、チェック内容も参加したメンバーが自分に関係する箇所が中心となるため限定的である。
ウォークスルーの成果物を確認する作業であり、実施方法なシステムの処理の流れに合わせて確認を行うため、異常系の処理のチェックが薄くなるなどが発生しやすい。

(2)インスペクションの実施ポイント
インスペクションを実施するのはソフトウェア開発で作成する各成果物が完成した状態で後工程に引き継ぐ段階で行い、その内容な期待した機能を実現するものになっているか。また、規定した成果物の条件を満たしているかを確認する。

(3)インスペクション実施の留意点
インスペクション実施の目的は成果物の品質確保なので、実施するときには各成果物が求められる機能を実現し、品質問題がないことになる。また、確認する視点は成果物の作成担当者ではなく、顧客や後工程の担当者で行うことが重要で、こういった視点でインスペクションを行うことで品質をより高くすることができる。


[Intermission]
私の中ではインスペクションの中でレビューをし、レビュー手法の中にウォークスルーがあると思っていたのですが、問題文を読むとインスペクションとレビューとウォークスルーは同じレベルだったようです。ちょっと認識が間違えていたのかなぁ…。



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