USB(Universal Serial Bus)は、コンピュータに様々な周辺機器を1つの規格で接続するための通信規格です。 ●USBの特徴最大127台の周辺装置を接続すことが可能である。(ハブを含む。)
コンピュータを起動した後で周辺装置の接続、取り外しが可能である。(活線挿抜、ホットスワップ、ホットプラグ) ただし、通信中に取り外した場合のコンピュータや周辺装置の動作については、各ドライバソフトウェアや各周辺装置の仕様による。 USBはコンピュータ側(ホスト)と周辺機器側(デバイス、ペリフェラル)で役割が異なる。ただし、USBのはOn-The-Go(OTG)という、ホストとデバイスの両方の機能を持ったものもある。(デジタルカメラなどで採用されている。) ●USBの物理的特性USBで使用される信号は電源系のVBUSとグランド(GND)と、信号系のD+、D-からなる。
D+、D-の信号はデータの伝送に使用され、互いが逆の位相で動作する差動である。(D+がHighならD-はLow、D+がLowならD-はHighいう動作をする。) 使用されるケーブルの長さは最大5mであるが、ハブ(HUB)を使用することで延長可能である。 コネクタ形状は、ホスト側とデバイス側で異なる。 Super-Speedでは、信号線が9本に増え、これまで半二重通信だったものが全二重になっている。また、ノイズ対策のためにシールド付きのケーブルを使用し、ケーブル長は最大で3mになる。 ●USBの通信USBには異なる通信速度がある。
USBでは異なる速度の周辺装置を混在させて使用することが可能である。(1つのハブにLow-Speed、Full-Speed、High-Speed、Super-Speedの機器を接続可能。)
●USBの通信の中身USBはデータの伝送に使用する信号が1対しかないので、半二重通信である。
複数の周辺機器と半二重通信を行うため、通信の制御をホストが行うマスタ・スレーブである。 USBには4つの異なる転送モード(USBの基本となる通信手順)がある。
●USBのクラス(プロトコル)USB接続する周辺装置(デバイス)は各装置ごとに転送モードを組み合わせてプロトコル(通信手順)として通信を行う。
このプロトコルには周辺装置によってグループ化し標準化されたものがあり、これをクラスと呼ぶ。 代表的なクラスには、キーボードやマウスが使用するHIDクラス、プリンターで使用するプリンタークラス、USBメモリやハードディスクで使用するマスストレージクラス、ハブが使用するハブクラスなどがある。 また、独自のプロトコルを作成することも可能である。 ●USBロゴUSBのマーク(USBロゴ)には、USB(Low-Speed、Full-Speed)、USB OTG(Low-Speed、Full-Speed)、High-Speed USB、High-Speed USB OTG、Super-Speed USB、Wireless USBがある。
USBロゴは、認証を取得しないと付けられない事になっているが、規格違反のケーブルにもUSBロゴが付いているなどニセモノも多い。 逆に、モデルチェンジの多い製品では、あえて認定を取得せずUSBロゴを付けずに販売されていることもある。(こういった製品は「USB準拠」となっている。)
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