2020年 秋期 応用情報技術者 午前 問78

プロバイダ責任制限法が定める特定電気通信役務提供者が行う送信防止措置に関する記述として、適切なものはどれか。

 ア  明らかに不当な権利侵害がなされている場合でも、情報の発信者から事前に承諾を得ていなければ、特定電気通信役務提供者は送信防止措置の結果として諸事ら損害の賠償責任を負う。
 イ  権利侵害を防ぐための送信防止措置の結果、情報の発信者に損害が生じた場合でも、一定の条件を満たしていれば、特定電気通信役務提供者は賠償責任を負わない。
 ウ  情報発信者に対して表現の自由を保障し、通信の秘密を確保するため、特定電気通信役務提供者は、裁判所の決定を受けなければ送信防止措置を実施することができない。
 エ  特定電気通信による情報の流通によって権利を侵害された者が、個人情報保護委員会に苦情を申し立て、被害が認定された際に特定電気通役務提供者に命令される措置である。


答え イ


解説
プロバイダ責任制限法(「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」)の第3条の2に

特定電気通信役務提供者は、特定電気通信による情報の送信を防止する措置を講じた場合において、当該措置により送信を防止された情報の発信者に生じた損害については、当該措置が当該情報の不特定の者に対する送信を防止するために必要な限度において行われたものである場合であって、次の各号のいずれかに該当するときは、賠償の責めに任じない。
一 当該特定電気通信役務提供者が当該特定電気通信による情報の流通によって他人の権利が不当に侵害されていると信じるに足りる相当の理由があったとき。
二 特定電気通信による情報の流通によって自己の権利を侵害されたとする者から、当該権利を侵害したとする情報(以下この号及び第四条において「侵害情報」という。)、侵害されたとする権利及び権利が侵害されたとする理由(以下この号において「侵害情報等」という。)を示して当該特定電気通信役務提供者に対し侵害情報の送信を防止する措置(以下この号において「送信防止措置」という。)を講ずるよう申出があった場合に、当該特定電気通信役務提供者が、当該侵害情報の発信者に対し当該侵害情報等を示して当該送信防止措置を講ずることに同意するかどうかを照会した場合において、当該発信者が当該照会を受けた日から七日を経過しても当該発信者から当該送信防止措置を講ずることに同意しない旨の申出がなかったとき。

と書かれています。


キーワード
・プロバイダ責任制限法

キーワードの解説

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