製品を出荷前に全数検査することによって、出荷後の故障数を減少させ、全体の費用を低減したい。
次の条件で全数検査を行ったときに低減できる費用は何万円か。
ここで、検査時に故障が発見された製品は修理して出荷するものとする。
[条件] | |
(1) | 製造する個数:500個 |
(2) | 全数検査を実施しなかった場合の出荷個数に対する故障率:3% |
(3) | 全数検査で発見される製造個数に対する故障率:2% |
(4) | 全数検査を実施した場合の出荷工数に対する故障率:1% |
(5) | 検査費用:1万円/個 |
(6) | 出荷以前の故障費用:50万円/個 |
(7) | 出荷後の故障費用:200万円/個 |
ア | 1,000 |
イ | 1,500 |
ウ | 2,000 |
エ | 2,250 |
答え ア
【解説】
全数検査を行わなかったときに出荷後に故障する製品の個数は
500個×3% = 15個
で、1個当たりの出荷後の故障修理費用は200万円なので、修理に要する費用は
200万円/個×15個 = 3,000万円 …(1)
である。
全数検査を行ったときの全数検査にかかる費用は
1万円/個×500個 = 500万円 …(2)
で、検査で見つかる故障している製品の個数は
500個×2% = 10個
で、1個当たりの出荷以前の故障修理費用は50万円なので、修理に要する費用は
50万円/個×10個 = 500万円 …(3)
全数検査を行ったときに出荷後に故障する製品の個数は
500個×1% = 5個
で、1個当たりの故障修理費用は200万円なので、修理に要する総額は
200万円/個×5個 = 1,000万円 …(4)
である。よって全数検査を行ったときの総額は
(2)+(3)+(4) = 500万円 + 500万円 + 1,000万円 = 2,000万円 …(5)
になる。
したがって、全数検査を行うことで低減できる費用は
(1) - (5) = 3,000万円 - 2,000万円 = 1,000万円
(ア)である。
【キーワード】
・全数検査