売上高の損益分析に関する次の記述を読んで、四つの問いに答えよ。
部品メーカーに勤めるAさんは、材料費などの変動費と人件費などの固定費を把握し、表計算ソフトを活用して、売上高と利益を検討することにした。
1か月の売上高、変動費に固定費を加えた総費用を基に、図1に示すような売上高の損益分析を行うためのワークシートを作成した。
変動費は売上高に連動して増減する費用であり、変動費率は変動費の売上高に占める割合である。
固定費とは、売上高にかかわらず発生する一定額の費用である。
損益分岐点は売上高と総費用がちょうど等しくなる売上高であり、売上高が損益分岐点以下であれば赤字になり、それ以上になれば利益が出る。
変動費率と固定費は、それぞれセルB1、B2に入力してある。
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図1 売上高の損益分析を行うためのワークシート |
[テクノロジ]
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[ストラテジ]
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[ストラテジ]
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[ストラテジ]
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答え
問93 ウ 問94 エ
問95 ウ 問96 エ
【解説】
問93 | 総費用を求める計算式は 売上高×変動比率 + 固定費 なので、セルB5に入れる計算式は A5*B1+B2 になるが、これをセルB6〜B15に複写(コピー)することを考えた場合、セルB1とセルB2は複写後も参照位置が同じでないといけないので、B1はB$1、B2はB$2にする必要があり、セルB5に入れる計算式は A5*B$1+B$2 (ウ)になります。 |
問94 | 損益分岐点を変動比率と固定費から求めるためには、変動費以外の費用の割合が固定費と同じになればいいので 固定値÷(1 - 変動比率) になり、これをセル17に入れる形にすると B2/(1 - B1) (エ)になります。 |
問95 | 売上高が3,000千円で変動比率が0.60なので、変動費は 3,000千円×0.60 = 1,800 になるので、損益分岐点にするためには、固定費を売上高から変動費を引いた金額にする必要があるので、固定費は 3,000千円 - 1,800千円 = 1,200千円 (ウ)になります。 |
問96 | 変動費が0.05下がって、0.60になり、固定費は150千円増えて2,000千円になったので、売上高が10,000千円のときの利益は 売上高 - (売上高×変動比率 + 固定費) = 10,000千円 - (10,000千円×0.60 + 2,000) = 2,000千円 であり、これは先月の利益1,650千円より350千円増加(エ)になります。 |