パイプラインの性能を向上させるための技法の一つで、分岐条件の結果が決定する前に、分岐先を予測して実行するのはどれか。
ア |
アウトオブオーダ実行 |
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イ |
遅延分岐 |
ウ |
投機実行 |
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エ |
レジスタリネーミング |
答え ウ
【解説】
ア |
アウトオブオーダ実行は、命令の実行順を本来の順序(プログラムにおける出現順)に縛られずに準備が整ったものから次々実行していく方式です。(×) |
イ |
遅延分岐は、分岐命令の直後の命令を実行してから分岐する方式です。(×)
この動作によりパイプラインの乱れ(パイプラインハザード)を軽減します。 |
ウ |
投機実行は、将来必要になるかもしれない処理を、(必要になると確定する前に)あらかじめ行い結果を用意しておく方式です。(〇)
分岐命令では分岐先を予測して、分岐先の処理を事前に実行します。 |
エ |
レジスタリネーミング(register renaming)は、レジスタを再利用しているために不必要な順序依存性が生じているのを、より多くのレジスタを利用して依存を無くす技術です。(×) |
【キーワード】
・パイプライン
【キーワードの解説】
- パイプライン(pipeline)
CPUの実行速度を上げるための装置。
CPUは1つの処理を F(命令呼出し)→D(解読)→A(アドレス計算)→R(オペランド呼出し)→E(実行)といった順で行っている。
そのため、1回の処理を行うのに5ステップ(サイクル)かかってしまう。
パイプラインとは実際に処理するステップ(E)を、毎サイクルで行うように命令を1つずつずらしながら処理する方法である。
もっと、「パイプライン」について調べてみよう。
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