2023年 秋期 プロジェクトマネージャ 午前 問9

従業員が週に40時間働くソフトウェア会社がある。 この会社が、1人で開発すると440人時のプログラム開発を引き受けた。 開発コストを次の条件で見積もるとき、10人のチームで開発する場合のコストは、1人で開発する場合の何倍になるか。 ここで、倍率は小数第2位を切り捨てて小数第1位まで求めるものとする。

[条件]
 (1)  10人のチームでは、コミュニケーションを取るための工数が余分に発生する。
 (2)  コミュニケーションはチームのメンバーが総当たりでとり、その工数は2人1組の組合せごとに週当たり4人時(1人につき2時間)である。
 (3)  従業員の週当たりのコストは従業員間で差がない。
 (4)  (1)〜(3)以外の条件は無視できる。

 ア  1.2  イ  1.5  ウ  1.8  エ  2.1


答え ウ


解説
週に40時間働く会社で10人のチームなので、1週間のチームのそ総労働時間(工数)は
 40時間/週×10人 = 400時間/週
コミュニケーションに要する時間は、2人1組の組合せごとに週当たり1人につき2時間で、メンバー総当たりなのであるメンバーは残りの9人のメンバーとコミュニケーションするので10人のチーム全体では
 2時間×9人×10人 = 180時間/週
になる。 すなわち、実際の開発にかけられる1週間当たりの工数は
 400時間/週 - 180時間/週 = 220時間/週
であり、440人時のプログラム開発は
 440人時÷220時間/週 = 2週間
になり、10人のチームの2週間の工数は
 40時間/週×10人×2週間 = 800時間
1人で開発すれば440人時でできたものが、10人だと800時間になったので
 800時間÷440人時 = 1.818… ≒ 1.8倍
(ウ)になる。


キーワード
・コミュニケーション手段

キーワードの解説
  • コミュニケーション手段
    コミュニケーションの手段には、次の3つがあります。
    • 相互型コミュニケーション
      会議、電話、対面の立ち話など相互に意見するコミュニケーションです。
    • プッシュ型コミュニケーション
      メール配信、手紙、報告書など発信型のコミュニケーションです。
    • プル型コミュニケーション
      イントラネット、掲示板、ナレッジデータベースなど受信型のコミュニケーションです。

もっと、「コミュニケーション手段」について調べてみよう。

戻る 一覧へ 次へ