2023年 春期 システムアーキテクト 午前 問7

ある通信販売事業者は、AI技術を利用して人間のように受け答えする、Webのチャットをインタフェースとしたユーザーサポートシステムを開発している。 テスト工程では、次の方法でテストする手法を採用した。 このような、AIに関するテスト手法を何というか。

[テストの方法]

  • 判定者は、このシステムと人間との、それぞれを相手に自然言語によるチャットを行う。 このとき、判定者はどちらがこのシステムで、どちらが人間なのかは知らされていない。
  • 判定者が一連のチャットを行った後に、チャットの相手のどちらがシステムで、どちらが人間かを判別できるかどうかを確認する。

 ア  実験計画法  イ  チューリングテスト
 ウ  ファジング  エ  ロードテスト


答え イ


解説
機械(ソフトウェア、システム)が知的(人工知能)であるかどうかをテストする手法は、チューリングテスト(イ)です。
チューリングテストは以下のように行われます。

  • 人間の判定者が、一人の(別の)人間と一台の機械に対して通常の言語での会話を行う。
  • このとき人間も機械も人間らしく見えるように対応する。
  • これらの参加者はそれぞれ隔離する。
  • 判定者は、機械の言葉を音声に変換する能力に左右されることなく、その知性を判定するために、会話はたとえばキーボードとディスプレイのみといった、文字のみでの交信に制限する。
  • 判定者が、機械と人間との確実な区別ができなかった場合、この機械はテストに合格となる。
[チューリングテストを行う際の注意点]
機械と比較される人間(オペレーター)の選択方法によって判定基準があいまいになってしまうので、何らかの選択基準を設ける必要があります。
同じ人が何度のテストを行うと、人間側も学習してしまうので注意が必要です。


キーワード
・チャットボット

キーワードの解説
  • チャットボット(chatbot)
    会話(chat)するロボット(bot)のことで、人工知能を活用した“自動会話プログラム”です。
    データベースに蓄積したデータと人工知能を組み合わせて、簡単な問い合わせや、形式的な業務はチャットボットに任せることで、業務の効率化やサービスの向上を実現できます。

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