平成22年 秋期 ITパスポート 中問C

作業計画に関する次の記述を読んで、問97〜100に答えよ。

E者の情報システム部では、新しい販売管理システム(以下、新販売管理システムという)の導入を計画している。
情報システム部の新入社員Fさんは、既存の販売管理システムから新販売管理システムへの切り替え作業について、先輩の指導の下に作業時間の見積りを行うことになった。
作業計画の一覧は、次の表に示すとおりである。

表 作業計画の一覧
作業番号 作業項目 作業予定時間(時間) 先行作業番号
@ システムの停止 0.5 なし
A システムのバックアップ 2 @
B 移行データの抽出 1 @
C ソフトウェアのインストール 3 A、B
D システムの設定作業 2 C
E 移行データの投入 3 C
F 動作確認表の準備 1.5 C
G 動作確認 2 D、E、F

[ストラテジ]
 問97  Fさんは、全体の作業時間を求めるために表の内容を整理することにした。
Fさんは、一連の作業の中で並行して実施可能な作業を抜き出した。
並行して実施可能な作業の組合せを揚げている者はどれか。
ここで、括弧内は並行して実施可能な作業を示している。

 ア  (A、B)  イ  (A、B)と(C、D、E)
 ウ  (A、B)と(D、E、F)  エ  (D、E、F)

[マネジメント]
 問98  Fさんは全体の作業時間を考える上で、表の各作業の順序と時間を検討した。
このとき、クリティカルパス上の作業順を示しているものはどれか。
ここで、矢印は作業の順を示している。

 ア  @→A→C→D→G
 イ  @→A→C→E→G
 ウ  @→B→C→E→G
 エ  @→B→C→F→G

[マネジメント]
 問99  Fさんは表の作業全体がもっとも早く終了する時間を求めた。
その時間は何時間か。

 ア  10  イ  10.5  ウ  11  エ  11.5

[マネジメント]
 問100  Fさんが全体の作業時間を求めたところ、当初想定していた時間より長くなったので、時間を短縮することを検討するように先輩から指示された。
表に示される全体の作業時間を最も短縮できる方策はどれか。
なお、並行して実施可能な作業はすべて並行して実施するものとする。

 ア  作業Aを1.5時間短縮する。  イ  作業Cを1.5時間短縮する。
 ウ  作業Dを1.5時間短縮する。  エ  作業Eを2時間短縮する。


答え 問97 ウ 問98 イ 問99 イ 問100 イ


解説

 問97  作業計画一覧の表からPERT図(アローダイアグラム)を作成する。
 
この図から並行で行える作業は(A、B)と(D、E、F)(ウ)である。
 問98  PERT図からクリティカルパスを求める。
並行で行える作業Aと作業Bでは作業時間の長い作業Aがクリティカルパスになる。
同様に、作業Dと作業E、作業Fでは作業Eがクリティカルパスになる。
したがって、クリティパルパスは@→A→C→E→G(イ)である。
 問99  全体の作業時間はクリティカルパスの作業の各時間を合計すればいいので、
 0.5 + 2 + 3 + 3 + 2 = 10.5
(イ)である。
 問100  作業時間を短縮するにはクリティカルパスの作業を削減し、並行して実施している作業がクリティカルパスに移らなければいいので、それを満足する作業は並行する作業のない作業Cを削減する。(イ)
(それ以外の選択肢は作業時間を削減すると、他の作業にクリティカルパスが移る。)


戻る 一覧へ