平成26年 秋期 システムアーキテクト 午前II 問19

アクセス時間10ナノ秒のキャッシュメモリとアクセス時間50ナノ秒の主記憶を使用した処理装置において、主記憶の実効メモリアクセス時間が25ナノ秒以下になるためには、キャッシュメモリのヒット率が少なくとも何%あればよいか。

 ア  50  イ  60  ウ  70  エ  80


答え ウ


解説
実効アクセス時間は、キャッシュヒット率:r 、キャッシュメモリアクセス時間:C、主記憶アクセス時間:Mとすると、
 C×r + M×( 1 - r )
なので、
 25 ≥ 10×r + 50×( 1 - r )
 40r ≥ 25
 r ≥ 0.625
なので、必要なキャッシュメモリのヒット率は62.5%以上なので、正解は70%(ウ)になる。


キーワード
・キャッシュメモリ
・キャッシュヒット率

キーワードの解説
  • キャッシュメモリ(cache memory)
    コンピュータで命令を処理するCPUは非常に高速で動作するが、処理を行うプログラムやデータを記憶している主記憶の多くはアクセス速度の遅いDRAMなので、CPUの動作から考えるととても遅く、普通にメモリアクセスを行うとメモリアクセスがボトルネックになり処理速度が出ない。
    そのため、主記憶とCPUの間に高価ではあるがアクセス速度の速いSRAMなどをキャッシュメモリとして配置し、頻繁に使用するデータやプログラムを一時的に記憶し、仮想的に主記憶へのアクセスを高速に見せる。
  • キャッシュヒット率
    アクセスしようとするデータがキャッシュメモリにある確率。
    (確率なのでr とすると、0 ≤ r ≤ 1の範囲になる。)

もっと、「キャッシュヒット率」について調べてみよう。

戻る 一覧へ 次へ