平成29年 秋期 情報セキュリティマネジメント 午前 問28

公開鍵暗号方式を用いて、図のようにAさんからBさんへ、他人に秘密にしておきたい文章を送るとき、暗号化に用いる鍵Kとして、適切なものはどれか。

 ア  Aさんの公開鍵  イ  Aさんの秘密鍵
 ウ  Bさんの公開鍵  エ  共通の秘密鍵


答え ウ


解説
公開鍵暗号を使ってデータを暗号化して通信する場合、暗号化で使用する鍵は受信者の公開鍵(ウ)になります。
受信者の公開鍵で暗号化したデータを復号するために必要な鍵は受信者の秘密鍵で、これは受信者のみが持っているので、他の人に暗号化する前のデータ(平文)を知られる心配がありません。


キーワード
・暗号化
・共通鍵暗号方式
・公開鍵暗号方式

キーワードの解説
  • 暗号化
    暗号化には暗号化・復号するアルゴリズムを秘密にする暗号方式と、アルゴリズムを公開して、暗号化するデータのほかに鍵と呼ばれるデータを使用し、この鍵を秘密にする方法がある。
    前者の暗号方式は一度アルゴリズムが知られてしまうと、使えないため、現在ではほとんど使われていない。
    後者の暗号方式は、鍵を変えることで何回でも繰り返し使用可能であり、試験に出るのはこちらである。
  • 共通鍵暗号方式
    暗号化時と復号時に同じ(共通の)鍵を使用する方法で、処理時間は一般的に高速である。
    通信で使用するときは、相手に秘密裏に鍵を配信する必要がある。
    共通鍵暗号方式には、DESやAES、MISTYなどがある。
  • 公開鍵暗号方式
    暗号化と復号で異なる鍵を使用する方法で、暗号化鍵を知られてもその鍵では復号できないため、鍵を第3者経由で配布することが可能である。
    相手に渡す鍵を公開鍵、自分で持っている鍵を秘密鍵といい、公開鍵で暗号化したデータは秘密鍵でのみ復号でき、秘密鍵で暗号化したデータは公開鍵でのみ復号できる。
    公開鍵暗号方式には、RSAや楕円曲線暗号などがある。

もっと、「公開鍵暗号方式」について調べてみよう。

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