平成30年 春期 応用情報技術者 午前 問54

あるソフトウェア開発部門では、開発工数E(人月)と開発規模L(キロ行)との関係が、E=5.2L0.98で表される。
L=10としたときの生産性(キロ行/人月)は、およそ幾らか。

 ア  0.2  イ  0.5  ウ  1.9  エ  5.2


答え ア


解説
開発工数E(人月)と開発規模L(キロ行)の関係式が
 E=5.2L0.98
で、L=10なので、開発工数Eを求めます。
 L0.98=100.98≒10
なので、
 E=5.2L0.98=5.2×100.98=5.2×10=52

ここで、生産性を求める式は
 生産性=開発規模L÷開発工数E
なので
 生産性=10÷52=0.1923…≒0.2
(ア)になる。


キーワード
・ソフトウェア生産性

キーワードの解説
  • ソフトウェア生産性
    多くの生産物についての生産性は以下の式で求めます。
     生産性=成果物の量÷延べ作業時間
    ソフトウェアの生産性も同様に考えますが、成果物をソースプログラムの行数(ステップ数)として求めます。
     ソフトウェアの生産性=ソースファイルの行数÷延べ作業時間

    通常、この計算式がソフトウェア生産性になりますが、ソフトウェア開発作業で作成される設計書などの(中間)成果物を無視した算出方法には問題がありますし、ソフトウェア開発の最終成果物は実行プログラムなので、中間成果物であるソースファイルが生産性を求めるときの成果物として適切かという問題もあります。
    また、多くのソフトウェア開発でソースファイルの流用が行われているので、ソースファイルの行数のみに着目した生産性の考え方は危険かもしれません。

もっと、「ソフトウェア生産性」について調べてみよう。

戻る 一覧へ 次へ