平成18年 秋期 ソフトウェア開発技術者 午前 問23

TSSのタイムクウォンタムを短くした場合、OSとアプリケーションのCPUの使用割合とアプリケーション処理の即時性はどうなるか。

CPUの使用割合 アプリケーション処理の即時性
OSの割合が増大する 良くなる
OSの割合が増大する 悪くなる
アプリケーションの割合が増大する 良くなる
アプリケーションの割合が増大する 悪くなる


答え ア


解説
タイムシェアリングシステムでは、タイムクォンタムでのスレッドの切り替えをOSが行っているので、タイムクウォンタムを短くすると、OSの動作する回数が増えるので、CPUの使用割合としてOSの割合が増える。
また、タイムクウォンタムを短くすると、複数のスレッドが動作していた場合、巡回してくる時間が短くなるので、アプリケーションで“実行”ボタンをクリックしてから、実際の処理が開始するまでの時間が早くなり、ユーザーから見ると反応(即時性)の良いシステムになる。

ただし、タイムクウォンタムを短くしすぎると、OSばかりが動作してアプリケーション処理をしている時間が短くなり、処理の遅いシステムになってしまう。


キーワード
・TSS

キーワードの解説
  • TSS(Time Sharing System)
    タイム・シェアリング・システムのこと。時分割利用システムともいう。
    1台のコンピュータで複数の処理を同時に行うために、CPUが1つの処理をする時間を決めて、処理が途中であっても時間できりながら処理を順番に行っていくシステムのこと。
    この時間のことをタイムクォンタムという。

もっと、「タイム・シェアリング」について調べてみよう。

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