平成18年 秋期 ソフトウェア開発技術者 午前 問60

レイヤー3スイッチで、IPパケットの中継処理を高速化するために広く用いられている技術・方法はどれか。

 ア  TCPポート番号を用いて、トランスポート層以上の上位層での中継を行っている。
 イ  転送処理をハードウェア化している。
 ウ  認識するアドレスとして、IPアドレスではなく、MACアドレスだけを使うことによって、処理を単純化している。
 エ  パケットを固定長にしている。


答え イ


解説

 ア  トランスポート層以上での中継を行うのはゲートウェイです。
 イ  L3スイッチでは転送(中継)処理をハードウェア化することで高速化しています。
 ウ  MACアドレス(第2層、データリンク層)を使って中継を行うのは、L2スイッチです。
 エ  L3スイッチで使うのはIPパケットで可変長です。
(IPパケットのサイズは、理論的には20〜65,535バイトです。)


キーワード
・L3スイッチ

キーワードの解説
  • L3スイッチ(レイヤー3スイッチ)
    従来のネットワークスイッチ(スイッチングハブ)はOSIの第2層(データリンク層)である、イーサネット(Ethernet)プロトコルのアドレス情報(MACアドレス(Media Access Control address))を使用して、データの中継をしていたが、L3スイッチではこれを進化させて第3層(ネットワーク層)であるIPのアドレス情報(IPアドレス)を使用して、データの中継を行う。
    L3スイッチの機能としてはルータと同等であるが、ルータがソフトウェアで処理していたのに対し、L3スイッチではハードウェアで処理しているため、データの中継時の遅延時間が短く高速に処理される。

もっと、「スイッチ」について調べてみよう。

戻る 一覧へ 次へ