平成19年 春期 ソフトウェア開発技術者 午前 問55

電子メールの内容の機密性を高めるために用いられるプロトコルはどれか。

 ア  IMAP4  イ  POP3  ウ  SMTP  エ  S/MIME


答え エ


解説

 ア  IMAP4(Internet Message Access Protocol 4)は、メールサーバに届いた自分宛のメールをクライアント端末で受信するためのプロトコルです。
ID、パスワードでのユーザー認証機能はありますが、メールの内容を暗号化するなどの機密性に関する機能はありません。
 イ  POP3(Post Office Protocol 3)は、メールサーバに届いた自分宛のメールをクライアント端末で受信するためのプロトコルです。
ID、パスワードでのユーザー認証機能はありますが、メールの内容を暗号化するなどの機密性に関する機能はありません。
IMAP4との差は、POP3がメールをクライアントが全部受信してしまうのに対し、IMAP4がサーバ上にメールを残したまま処理ができることです。
 ウ  SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)は、メールを送信するためのプロトコルで、クライアント端からメールサーバと、メールサーバ間で使われます。
ID、パスワードでのユーザー認証機能もなく、メールの内容を暗号化するなどの機密性に関する機能もありません。
 エ  S/MIME(Secure Multipurpose Internet Mail Extensions)は、テキスト以外のワープロ文書、画像などを電子メールに添付するためのMIME(Multipurpose Internet Mail Extension)を拡張し、メールデータを暗号化して送受信できるようにしたものです。


キーワード
・電子メールの機密性

キーワードの解説
  • 電子メールの機密性
    電子メールで使用するプロトコルには、クライアント端末からメールサーバにメールを送信したり、メールサーバ間でのメールの送信に使用するプロトコル(SMTP)と、メールサーバに届いたメールをサーバからクライアント端末に取り出すプロトコル(POP3、IMAP4)がある。
    いずれのプロトコルもネットワーク上でやり取りされるデータを暗号化するなどして機密性を高める機能はない。
    POP3、IMAP4には、ユーザー認証機能としてID、パスワードを利用しているが、SMTPについてはユーザー認証機能もありません。

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