平成20年 秋期 ソフトウェア開発技術者 午前 問30

M/M/1の待ち行列モデルを用いて、二つのネットワークを接続するゲートウェイの1方向のデータ転送を考える。
1秒間にゲートウェイ内で転送処理できるパケット数が150、ゲートウェイに到着するパケット数が120とすると、各パケットのゲートウェイ内平均待ち時間(処理時間を含まない)は何ミリ秒か。

 ア  8.3  イ  21.3  ウ  26.7  エ  33.3


答え ウ


解説
M/M/1の待ち行列モデル(サービスを受ける人はポアソン分布の間隔で到着、サービス時間は指数分布、サービス窓口は1つ)での、待ち時間Tw を求める式は、サービス時間をTs 、処理装置の利用率をρとすると
 Tw =(ρ×Ts )÷(1-ρ)
である。
ここで、
 Ts =1/150(秒)
 ρ=120/150=0.8
なので、
 Tw =(0.8×1/150)÷(1-0.8)=0.02666(秒)≒26.7(ミリ秒)
(ウ)になります。


キーワード
・待ち行列

キーワードの解説
  • 待ち行列
    サービスを受ける人などが、順番待ちの列を作ることです。
    待ち行列モデルでは、サービスを受ける人が新たに来る間隔や、サービス時間、サービスを提供する窓口の数によりモデル化します。
    待ち行列モデルでは、待ち行列の長さに制限がない、待ち行列に並んだ人はサービスが完了するまで並び続ける、並んでいる人に優先順位はないなどの制限があります。

もっと、「待ち行列」について調べてみよう。

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