試験対策(勉強方法)

受験の意義

 情報処理技術者試験は誰でも受験できますが、必ず合格する試験ではありません。また、情報処理技術者試験に合格しなくても、コンピュータ関連の仕事をすることは可能です。
 では、『なぜ、受験するのか。』『なぜ、勉強するのか。』ですが、それは成長するためです。いくら勉強しても、何回受験しても成功(合格)を約束することはできませんが、成長することは約束できます。
 忙しい中、勉強する時間を作り出すことは難しいとは思いますが、成長のためがんばりましょう。

 『鏡の国のアリス』の赤の女王ではありませんが、この世の中は(特に技術進歩の早いコンピュータ業界では)「その場にとどまるためには、全力で走り続けなければならない(It takes all the running you can do, to keep in the same place.)」と思います。
 現在の自分に満足することなく新しい技術を吸収したり、保有技術のレベルを高める努力は怠らないようにしましょう。

独学 or 通信教育、資格予備校

 勉強方法としては、参考書問題集を利用して独学する方法と、通信教育や資格予備校、eラーニングを利用する方法があると思います。
 どの勉強方法でも、技術や知識を習得するためのインプット型の勉強と、習得した技術知識を確認するアウトプット型の勉強をバランスよく行うことが大事です。

独学での勉強法

 独学の場合は過去問題を繰り返し解くのが最も効果的です。(午前の問題の60%程度は過去問題と同じ問題や、よく似た問題が出ます。)
 午前の勉強では過去問題は自分が受験する種別だけでなく、他の試験種別の問題も解いてみましょう。午前の問題は各試験種別で流用されることが多いのでより効果的です。
 具体的には、

  • ITパスポートを受験するなら、基本情報技術者や初級システムアドミニストレータ
  • 基本情報技術者を受験するなら、応用情報技術者(ソフトウェア開発技術者)や初級システムアドミニストレータ、ITパスポート
  • 応用情報技術者を受験するなら、基本情報技術者や初級アドミニストレータ
  • 高度試験を受験するなら、応用情報技術者や基本情報技術者
です。
 過去3年分の午前問題(基本情報技術者なら80問×年2回×3年=約500問)を繰り返し解いて理解度を深めれば、午前の試験は突破できると思います。
 なお、過去問題を勉強するときには過去問題をキーワードで整理したページを参考にしてください。同じ分野の問題を集中して勉強できます。

 午後の試験も過去問題を中心に勉強しましょう。午後の試験は他の試験種別の問題はやっても意味がありませんので、受験する種別の過去問題を5年分程度解いてみましょう。
 解いていくなかで、どんな些細な不明な点や疑問点も調べて解決するようにしましょう。
 疑問点を自分で調べて解決することは非常に力になります。
 インプット型の勉強には参考書アウトプット型の勉強には問題書を効果的に使いましょう。

 あと、勉強するのにインターネットを有効利用しましょう。情報処理技術者試験の過去問題の解説を行っているWebページ(サイト)はここ以外にも幾つかありますし、情報処理技術者試験関係のメルマガも数多くありますので、メルマガはいくつか登録を行い定期的に送られてくる問題を解いて勉強のペースを作るのに役に立てましょう。

 試験制度の改革で名称が変わった試験もありますが、この場合も新しい試験区分が従来のどの試験に近いのかを調べ、内容の近い試験区分の過去問題を勉強しましょう。
 例えば、応用情報技術者の場合、従来の試験がソフトウェア開発技術者になり、試験内容は大きく変わっていませんので、ソフトウェア開発技術者の過去問題を中心に勉強するのがいいでしょう。

インターネット利用時の注意

 メルマガのなかには、配信者は問題を出すだけで、読者からの解答例を載せるタイプのものがあります。これらの中には、配信者がきちんと確認をせず間違った答えのまま配信されるものがありますので、メルマガの内容に疑問に感じたら質問するなり、インターネットで調べたりしましょう。(メルマガで間違えた答えを配信しながら訂正が行われない場合もあります。)
 また、インターネットでの情報も間違えていることがありますので、一箇所だけでなく、何箇所かのサイトを見て判断することが大切です。(インターネットについてのこの考えは、何も情報処理技術者試験関係に限ったことではありませんが…)

 様々な理由で『確実に合格したい』という人もいると思いますが、そういった場合は、ためらわず通信教育eラーニング資格予備校を利用しましょう。
 ここで、数万円の出費を惜しんで資格が取れなかった(持っていない)ために、昇給や昇進、就職、転職のチャンスを逃すのは、かしこい選択ではありません。時には自分に投資することも必要です。

模擬試験について

 試験の前に試験の雰囲気になれたり、自分の実力を確認するため、できれば模擬試験を受けましょう。
 特に初めて受験する人で、独学で勉強してきたの場合、試験本番で緊張したりして実力を発揮できないことがあります。模擬試験を受けて場慣れするようにしましょう。

通信教育、資格予備校

 一人で勉強するとペースがつかめなかったり、疑問点が解決できない場合があるので、通信教育を使用するのも良いと思います。(やはり、通信教育を利用した人の合格率は高いようです。)
 資格予備校は、職場(学校)、自宅、通勤・通学の途中のターミナル駅のそばに予備校がある場合は、利用可能かもしれませんがこういった方は少ないでしょうね。(私は地方在住なので適当なところはありません。)

 通信教育やeラーニングの利用を考えている人は、インターネットから案内を入手できますので、いくつか取り寄せて見比べて選びましょう。(案内の取り寄せはどこも無料です。)

スタディング
↓をクリックすると『ITパスポート』と『基本情報技術者』『応用情報技術者』の講座案内があります。

BizLearn
↓をクリックすると『ITパスポート』と『基本情報技術者』の講座案内があります。

オンスク.JP
↓をクリックして、「IT」に『ITパスポート』と『情報セキュリティマネジメント』の講座案内があります。

パソコン教室のAVIVA(アビバ)
↓をクリックして、「開講講座一覧」の「コンピュータ系」に『ITパスポート』『基本情報技術者』の講座案内があります。
アビバ

LEC東京リーガルマインド
↓をクリックすると、通信講座の申し込みや参考書問題集の購入ができます。
LEC東京リーガルマインド

フォーサイト
↓をクリックして、『ITパスポート』で受講申し込みができます。
ITパスポート

 参考書も使わず、通信教育も利用せず、インターネットやメルマガだけで合格する人もいるようですが、あまりお勧めしません。(何かしら利用しましょう。)

 情報処理技術者試験は半年に1回(1年に1回)しか、受験機会がありません。趣味で受験するのでなければ合格する確率の高い勉強方法を選択するのも大切です。
 市販の参考書や、インターネットの過去問題を解説しているページ、メルマガの内容では説明が良くわからないという人は、ためらわず通信教育や資格予備校を利用するのがいいと思います。(この不況下で最もよい投資先は自分(自己投資)だと思います。)

どの程度、勉強すればよいか?

 従来の試験制度では配点と合格基準がわかりにくかったのですが、新しい試験制度では配点、合格基準が非常にわかりやすくなっています。これまでは合格するには午前の場合、65〜70%程度の正解が必要といわれてきましたが、新しい試験制度では60%です。(基本情報技術者、応用情報技術者の場合、午前は80問中48問です。)
 したがって、不得意な分野があった場合もこれまでの出題傾向から考え、出題頻度の低い分野であれば、無理に勉強をする必要は無いと思います。(私の場合だと、ストラテジ系の経営戦略や企業と法務ですね。)
 情報処理技術者試験が合格することが目的で、得点が60点でも100点でも資格の価値に変わりはありません。取捨選択をうまく行い効率的な勉強をしましょう。


最終更新日:2022年10月27日 FUJIX

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