平成22年 春期 ITパスポート 問77

2台の処理装置が直列に接続しているシステムがある。
両方の処理装置が正常に動作しないとシステムは稼動しない。
両方の処理装置の故障の発生は独立しており、稼働率が等しい場合の、処理装置の稼働率とシステムの稼働率の関係を表すグラフの形はどれか。
ここで、破線は処理装置の稼働率とシステムの稼働率が等しい場合を表す。

 ア    イ  
 ウ    エ  


答え イ


解説
処理装置の稼働率をr とすると、処理装置を直列に2台接続したシステムの稼働率R
 R = r2
になる。
処理装置の稼働率よって、システムの稼働率がどうなるかを考えると

  • r = 0のときの、システムの稼働率は
    R = 02 = 0
  • r = 0.1のときの、システムの稼働率は
    R = 0.12 = 0.01
  • r = 0.3のときの、システムの稼働率は
    R = 0.32 = 0.09
  • r = 0.5のときの、システムの稼働率は
    R = 0.52 = 0.25
  • r = 0.7のときの、システムの稼働率は
    R = 0.72 = 0.49
  • r = 0.9のときの、システムの稼働率は
    R = 0.92 = 0.81
  • r = 1のときの、システムの稼働率は
    R = 12 = 1
になり、これを満足するグラフは
 
(イ)になる。


キーワード
・稼働率の計算

キーワードの解説
  • 稼働率の計算
    複数の装置で構成されるシステムにおいて、
    • 直列で接続された装置の稼働率は、全ての装置が動作していないといけないので、全ての装置の稼働率の積になる。
    • 並列で接続された装置の稼働率は、いずれかの装置が動作していればいいので、(1 - 全ての装置が同時に停止する割合(率))になる。
    例えば、装置AとBの稼働率が、それぞれa、bであるとき
    • 装置A、Bを直列に接続したときの稼働率はa×bになる。
    • 装置A、Bを並列に接続したときの稼働率は1-(1-a)×(1-b)になる。

もっと、「稼働率」について調べてみよう。

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