平成20年 秋期 基本情報技術者 午前 問19

キャッシュメモリのアクセス時間及びヒット率と、主記憶のアクセス時間の組合せのうち、主記憶の実効アクセス時間が最も短くなるものはどれか。

キャッシュメモリ 主記憶
アクセス時間(ナノ秒) ヒット率(%) アクセス時間(ナノ秒)
10 60 70
10 70 70
20 70 50
20 80 50


答え エ


解説
主記憶の実効アクセス時間の計算式は(主記憶のアクセス時間:M、キャッシュメモリのアクセス時間:C、キャッシュヒット率:r )
 アクセス時間=C×r +M×(1-r )
である。
各選択肢のアクセス時間を計算する。

 ア  アクセス時間=10×0.6+70×(1-0.6)=34(ナノ秒)
 イ  アクセス時間=10×0.7+70×(1-0.7)=28(ナノ秒)
 ウ  アクセス時間=20×0.7+50×(1-0.7)=29(ナノ秒)
 エ  アクセス時間=20×0.8+50×(1-0.8)=26(ナノ秒)
結果、エが最もアクセス時間が短い。


キーワード
・キャッシュメモリ

キーワードの解説
  • キャッシュメモリ(cache memory)
    コンピュータで命令を処理するCPUは非常に高速で動作するが、処理を行うプログラムやデータを記憶している主記憶の多くはアクセス速度の遅いDRAMなので、CPUの動作から考えるととても遅く、普通にメモリアクセスを行うとメモリアクセスがボトルネックになり処理速度が出ない。
    そのため、主記憶とCPUの間に高価ではあるがアクセス速度の速いSRAMなどをキャッシュメモリとして配置し、頻繁に使用するデータやプログラムを一時的に記憶し、仮想的に主記憶へのアクセスを高速に見せる。
    アクセスする主記憶の内容がキャッシュメモリにあることをヒットという。

もっと、「キャッシュメモリ」について調べてみよう。

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